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自己破産に際して、親族にだけ返済してしまってはまずいのでしょうか。

自己破産に際して、親族にだけ返済してしまってはまずいのでしょうか。

Q. 私は大阪府に住んでいるのですが、借金の返済がとても苦しくなってきたので、自己破産を考えています。大阪市内に在住している叔父からもお金を借りているのですが、叔父も自分の生活が苦しいのにもかかわらず貸してくれたので、これ以上叔父に迷惑をかけたくない、叔父だけには返済したいと思っています。自己破産する際に、叔父にだけ返済してもいいですか

A. ダメです

(1)何でダメなのか

 自己破産の手続において、たとえば、「親戚の人だから」とか「お世話になった人だから」といった理由から、特定の人にだけ借金の返済を行いたいというご要望をよく聞きます。

 しかし、特定の債権者にだけ返済することは、自己破産手続においては、問題のある行為類型とされています。
破産手続においては、すべての債権者を平等に扱うということが原則とされているのですが、特定の債権者にだけ返済をすることは、他の債権者からみれば不公平であるということから、問題のある行為類型とされているのです。

(2)特定の人にだけ返済したことが引き起こす問題

自己破産に際して、親族にだけ返済してしまってはまずいのでしょうか。 たとえば、同時廃止型の破産手続で破産しようとしていても、特定の人だけへの返済行為が裁判所に発覚すれば、「この人は問題のある行為をしている人だ。きちんと調査しなければならない。」ということで、破産管財人が選任されてしまう可能性があります。

 破産管財人が選任されてしまうと、裁判所に、破産管財人の報酬として最低でも20万円を別途納めないといけなくなりますので、破産手続に関する出費が大幅に増えてしまいます。
 それだけではなく、場合によっては免責されない、つまり、破産したにも関わらず借金の返済義務がそのまま残ってしまう、という事態にもなりかねません。

(3)返済をした人に、かえって迷惑をかけてしまう結果になります

自己破産に際して、親族にだけ返済してしまってはまずいのでしょうか。 また、破産管財人が、特定の債権者だけへの返済行為を発見すると、破産管財人から返済を受けた人に対して、「返済を受けたそのお金を返せ」と請求されてしまうこともあり、場合によっては訴訟にまで発展してしまうこともあります。

 つまり、「その人のため」を思って行った返済が、かえってその人に迷惑をかけることになるという結果を招いてしまうのです。
 したがって、大阪府内在住のあなたが大阪市内に住んでいる叔父に返済をすることで、かえって大阪市内に居住している叔父に迷惑をかけることになるのです。

(4)どれくらい前の行為まで調査されるのか。

 自己破産において、裁判所や破産管財人がどれくらい前の行為まで問題にするかについては、破産に至った事情等によって変わりますので一概には言えません。
 ただし、預金通帳は原則1年前までの取引履歴が記帳されているものを裁判所に提出することが必須ですので、少なくとも1年前の行為はすべて明らかにしても問題ないように心がける必要があります。