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銀行カードローン

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銀行カードローンに関する諸問題

1 金融庁、銀行カードローンを立ち入り検査

 平成29年9月1日の記者会見で、麻生太郎金融担当大臣は、銀行のカードローンについて、「金融庁としても銀行のカードローンの業務運営の適正化をスピード感を持って推進することとしたいと思っておりまして、今般、業務運営の詳細な実態把握を進めるとともに、審査の厳格化を徹底するためにカードローン業務に関わる検査を実施」すると述べました。それを踏まえ、金融庁は、銀行に立ち入り検査をする方針を表明していたのですが、同月20日には三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行のメガバンクへの立ち入り検査が行われたとの報道がありました。

 金融庁が民間への立ち入り検査を事前に公表することは異例のことのようですが、銀行のカードローンの何が問題視されているのでしょうか。

2 総量規制とは何なのか

 銀行カードローンが問題視されているのは、「総量規制」が関係しています。
 「総量規制」という言葉をお聞きになられたことがある方もいらっしゃると思いますが、具体的にはどのような意味でしょうか。

 総量規制は、貸金業者は、「個人」にお金を貸すにあたって、当該個人の年収の3分の1を超えた金額を貸し付けてはいけないということを内容とするもので、借り過ぎ・貸し過ぎを防ぐために設けられた規制です。具体的には、貸金業者からの借入残高が年収の3分の1を超える場合には新たに借入れをすることができず、借入れの際には原則として源泉徴収票などの「年収を証明する書類」が必要となります。この点は、また機会を改めて詳細にご説明したいと思います。

3 銀行カードローンに総量規制は適用されない!

 この総量規制により、貸金業者は、個人に対して年収の3分の1を超えた金額を貸し付けてはいけないことになったのですが、実は、銀行は貸金業法にいう「貸金業者」には該当せず(銀行は銀行法という法律で規律されています)、銀行のカードローンには総量規制が適用されません。
 そのため、銀行カードローンについては過剰融資の可能性が指摘されているところです。現に、総量規制が導入されて以降、銀行カードローンの残高は増加しており、平成28年度末には約5兆6000億円と、総量規制の導入当初から7割ほど増えています。

 このように、銀行カードローンに関しては、経済的破たんを引き起こしかねない過剰融資が懸念されるということもあり、今回、金融庁が銀行に立ち入り検査を行い、融資審査や広告の実態が調査されることになりました。

 当事務所にご相談に来られる方にも、銀行カードローンを利用されている方は多いように感じられます。
 銀行カードローンでお悩みの方は、弊事務所で皆さまの状況に最も適切な手段をご提案いたします。お気軽にご相談にお越しいただければと思います。

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